一生分の愛を君へ

次の日、決めた通り学校が終わるとベスパに乗り
ヘルメットを用意してエンジンをかけた。
『想生!もう帰るの?』
美帆は高いヒールのサンダルで駆け寄って来る。

「おー。」

『何で?』

「海いくの。」

『は?』

細い指で顔をパタパタ扇ぐ。
爪についた飾りは何だろうかと思い目で追った。

『家の前じゃん。』

「そうだけど…」

『私も行く。』

「えー。」

今日は一人で歩きたいのにな。俺は必死でいいわけを探す。

カラーンと今日も鐘が鳴った。
「一人でいかしてよ。」

なんにも浮かばなかった。
『…。』

「今度つれてってやるから。」

わかった。と言う美帆は
唇を尖らせまた細い指をヒラヒラさせた。

爪の飾りは向日葵だった。