一生分の愛を君へ

海に着きしばらくすると
パパパパパパっと、聞き覚えのある音がした。

来た。

想生だ。
あと50メートルくらいのとこで想生が右手をあげたので、私は車から降りた。

夕日を背中に想生をじっと見る。

会いたかった。すごく。

ブルンップシュンと、ベスパが停まる。

「よう。」
と、想生は言った。

『やぁ。』
と、私は答えた。

しめっとした海風が私たちの頬を撫で、通りすぎた。

セミたちが力なく鳴いている。