一生分の愛を君へ

「一目惚れってあると思うよ。」
『うるさい…。』
「泣いてんじゃん!」

真人が大きな声を出した。
顔を見ることができなかった。
「お前さ、何に怯えてんの?」

下唇を噛む力を強くした。
花火はとっくに消えていた。

「おかしいよ!そんなに意識して。」
『私が好きなのは!』

声が震える。

『…岳だけなんだよ!』

涙が出る。止まらない。

煙の匂いが通りすぎる。

「舞、こっち向けよ。」
嫌だった。

「舞。」

何も聞きたくなかった。

「何か勘違いしてるよ。」

ずっと岳を思っていたかった。

「舞!」

真人の手が、私を無理矢理振り向かせた。

「舞は、岳のことを好きでいなくちゃいけないと思ってんだ。」

胸がズキズキ傷んだ。

痛い…
「岳を忘れるのが怖いんだ。」
『違う!』
「違わないよ!」