一生分の愛を君へ

海でしっとりした風が通りすぎる。

涼しいな。心の中で言ってみる。
暗いし…と言うのは声に出してみた。

「ほら。乗って。」

『…』

私は、飲み足りないんですけど。と言う顔をして見せた。

つかつかと想生は私に近づき、ぼすっとヘルメットをかぶせる。

『痛っ…』

と言いながら顔をしかめて目を逸らした。

想生も怪訝な顔つきで私の顎下でヘルメットの紐をいじる。


こういう状況は
嫌いじゃなかった。

ドキドキして顔が見れないだけだ。