「おい?」
『やめてよ。』

「会えてよかった。」

目を閉じて膝に顔を埋めた。

思い浮かんだのはどんどん晴れてゆく空。
鮮やかな紫陽花。

『…』


岳のことを好きなんだから
『私は…』

これからもずっと、ずっと岳だけ。

『会いたくなんてなかったよ。』