それからの毎日は淡々としたもので
朝起きて、仕事をして、職場の人と飲んで
家に帰って泣いた。

もう
岳を思って泣いているのではない気がして
余計泣けた。

私はきっと自分を慰めてるだけだ。

休みになるとそんな思いをかき消すために
家の車で遠くへ行った。

ナビのない車でただ走り、いろんな場所へ行った。


初めて一人で海に辿り着いたのは
空気の湿った6月のことだ。