一生分の愛を君へ

公園について桜を見上げる。真人は言った。
「誕生日おめでとう。」
もう二十歳になっちゃたよと、小さく呟いた真人は
まるで父親のように笑った。

『真人の癖に』

「何だよそれ。」

風が吹いた。辛うじて寒くはないくらいのひんやりした風が。

「舞ー!」

真人が何か言おうとしたけど。遠くで手招きするあー君の声にかき消された。

「あー君16時から仕事だから。早く盛り上がろう。」
真人はニヤリと笑って嬉しそうに駆け出した。

踏み込む度に小さく舞い上がる芝生を見つめて。私も後を追った。