貴女は信じますか？

「俺もその手の話は信じられないけどさ、でも健吾の話も否定は出来ないと思う。健吾には申し訳無いけど夏美が死んでまだ二年だろ？勿論何年経ったから良いって訳じゃないけど新しい女と付き合ったとしたら夏美が怒っても仕方ないと思うな」
「ちょっと止めてよ緒方君、夏美をそんな怨霊みたいな言い方をするのは！大体緒方君だって夏美がどんなに優しかったか知ってるでしょ！」
「そ、それはそうだけどさ、でも・・・そうだ健吾せっかく三人揃ったんだから今からお前の所に行ってその人形を見ても良いか？どうせ時間もまだ早いし、しおりも良いだろ？」
「うん・・でも良いのかな？そんな見に行くなんて」
「取りあえず行ってみようよ、まだ昼間だし何か起こるとは思わないけどさ。でも今日は夏美の三回忌で一番仲の良かったしおりが行くなら何か起こるかもしれないじゃん」
多少興味本位でそう言う緒方に対ししおりはあまり気が乗らないようであったが結局二人は健吾の家に人形を見に行く事にした。