貴女は信じますか?

「しかし時の経つのは早いよな」
「うん、本当だね。私も夏美のお墓に来たのって一周忌以来だもの、何か悪い気がしちゃったご無沙汰してて。だから夏美にはごめんねって謝ったんだ」
「どうした、健吾。まだ忘れられないのか?夏美の事」
健吾はそんな二人の会話を黙って聞いていた。それは夏美の法要で昔を思い出し悲しい訳では無かった、夏美の法要でお経を聞いている最中から何か体に違和感を感じたのがその原因だった。
違和感というより肩の辺りが少しだけ重かったのだ、しかしお寺を離れるとそれは嘘のように軽くなっていた。
「実はさ・・」
健吾は言うべきかどうか悩んだが、最近起こった一連の出来事とそして先程お寺で感じた体の違和感を二人に一部始終話した。