貴女は信じますか?

「き、きっと何かの偶然で落ちたんだよ、そうに決まってるさ」
そう言った健吾であったが自分の言葉が何の根拠にもならないと判っていた。
「そんな、そんな事無い。それに本当に私の上に居たもの・・いやだ、何か怖い私。きっと健吾の部屋に私が来たから前の彼女さんが怒ったんだわ」
「まさか!そんな事がある訳ないだろ!馬鹿馬鹿しい」
「でも・・・」
「でもじゃないよ、下らない事を言ってないでさっさと寝ようぜ」
「嫌!私このままじゃ怖くて寝られない」
恐怖に震える和美の為に結局二人はそのまま部屋の電気を点けっぱなしにしてそのまま朝を迎えた。