こんなにも…

さて、ここらかどーしよ。
まさか立川君と二人っきりなんて気まず過ぎて空気が重いよ…

「あ、あの立川くん!」

「なに?」

「なんか喋ってよ」

「は?なんでだよ」

「…だって気まずいんだもん」

「喋る事ねーよ寝てろ」

「寝てろって…もーいいしっ!」
もー!寝てろってなんなの!
意味わかんない!
ほんとむかつく奴!!!

「…あー、うぜ。」

「…………」

「ほら、行くぞ」

「え、どこに…」

「色んなとこ見に行くんだよ」

「…うん!」
なんだ、優しいとこもあるんじゃん。
ふふふ。

「なに笑ってんの?」

「べつに~、」

「変な奴」

「変な奴でいいの―」

「…圭って呼べ」

「え?」

「俺の事圭って呼んでくれてもいいから」

「…い、いきなり?!」

「嫌なら一生名字で呼んどけ」

「…それも嫌!」

「じゃあ、圭って呼んでくれんの?」

「…うん」

「…いま呼んで」

「いま?!」

「そ、今」

「……圭」

「よく出来ました」

言われたと同時に頭をぽんぽんってしてきた

「ちょッ、やめてよ」
女の子はこーゆーの好きだ

「なに照れてんの?」

「て、照れてないし」

「お前の事は愛美って呼んでい?」

「いいよ、」

「愛美って好きなやつとかいんの?」

「……いるよ…てか元カレなんだけどさ」

「まだ元カレの事が好きなの?」

「…うん、好き」

「ふーん」