「なるほどね。」
麻依は窓の外に顔を向けながら言う。
休み時間、あたしは麻依に話をした。
自分だけでは全然解決できないから。
「麻依…あたし全然わからない。」
「うん…」
「だって…隆は彼女がいたんだよ??」
「うん…」
「なんで、あたしに片思いしてるなんていうのかな、なんでかな、なんでかな…」
「直接…聞いてみたら?」
「え、でも、そんな…」
勇気がでない、
隆に何て言われるか想像もつかないから。
でも…
「がんばって…みるね。」
「うん!」
麻依はあたしの背中をポンとたたいた。
放課後。
3人で帰るのが日課。
この日課がこんなにも居心地が悪いなんて初めてだ。
「なんか、どした?華蓮」
隆はまさか聞かれてる思ってないからいつも通り。
「…いや、えーと」
「そういえば華蓮、昼間めっちゃ走ってたけどなんだったのあれ、」
‼︎
「ん、えーと…」
「?」
愁と隆が両側から不思議な顔で見つめてくるから…
「…ちょっ、ちょっとあたし帰るっ‼︎‼︎」
「「は?」」
2人が同時にはもったのを聞いた後、
ダッシュ。
何してんだあたし。
「俺らもかえってるんだけど。」
愁がつぶやいてるのが小さく聞こえる。
うん。
だよね。みんな帰ってるよね。
何してんだあたし。
逃げてしまった。
2人が見えなくなった後はとぼどぼ歩く。
ほんっと、どうしよう。
隆の顔がまともにみれない。
早くスッキリさせなきゃ。
「ただいっ「ただいま〜」」
ん?あたしが家のドアを開ける寸前に
あたしの言葉に声をかぶせてきたのは、
「華蓮。さっきのはなんだったのか、聞かせろよ?」
はい、でました、のっぽの愁くん。
ドアノブを掴んでた手の手首を掴まれてるから身動きがとれない。
「…わかった。」
て、答えるしかない。
愁に話すのだけは嫌なんだけどなぁ、
