「うわなんか高そうじゃない…?お金大丈夫かなー」



足りるよね、うん。


そう少し悩む私に、「ばーか」とマナ君の手が頭に乗った。





「お前は変な心配しなくていーの。俺が払うから」


「えっ?」




そんなセリフに、思わず顔を上げた。



そこには、優しく微笑む彼の顔が。





「せっかくお前を手に入れた最初のデートだぞ?男に奢らせろっての」



「な?」と言われて素直に頷くしかない私。




…ていうか。



「私を手に入れたって何よ」



私はモノか。


そう突っ込みたくなる。