「ありがとハル」
「え、なんでお礼?」
「んーなんか急に言いたくなった」
そんな私にハルは笑う。
「まぁ…あたしもずっと桜を想うあいつを見てきたしね」
そして、意味深なことを言った。
「え?」と聞き返せば、ハルは「あのね、」と話してくれる。
「あたし、サイッッッッアクなことに大学もあいつと同じだったのよ」
「う、うん」
ハル、どんだけマナ君が嫌いなんだ。
そう思いながらもそのことには触れないでおく。
「桜がフランスに行った後、ぱったりと女とつるむの辞めてね?高校では一切女に目もくれなくなったの」
「え…」
マナ君が?



