「悪いけど、社会出たての君にこの部は重すぎるみたいだからね。資材部に行ってもらうよ」 冷たい真那斗の言葉が凛と響く。 「悪いけどそういうことだから。明日からお願いしますね、早乙女さん?」 そこにニコニコしたままで樫本さんがそう言った。 「なんで、あたしが…」 今にも泣きそうな早乙女さん。 でも、誰も彼女を庇う人はいなかった。 それもそう。 人事部からの異動辞令は、どうしようもない。 例えそれが、配属されてから1週間以内だったとしても。