「真那斗さぁん!あたしにお手伝いできることありませんかっ?」
次の日。
やっぱり真那斗の隣には媚を売る早乙女さんがいた。
少しはチクリと痛んだ胸も、真那斗に2回も言われた言葉で救われる。
『俺は桜しか見てない』
その言葉が、私の真那斗への好きな気持ちを溢れさせる。
「おーい真那斗ー」
午後になって、真那斗の同僚の樫本さんがやって来た。
「やっとか。時間かかったな」
樫本さんの姿を見て、真那斗は安心したように呟く。
「ほれ、頼まれた通りに」
「サンキュ。助かった」
謎の会話をしながら茶色い封筒を樫本さんが真那斗に渡していた。



