な、何だろう……。なんか、ジロジロ見られてるんだけど……

「あんたが……椎名…夢優奈……?」

え、え、何?すごく驚いてる?

私になにか、恨みでもあるのかな?

「あ、あの……?」

恐る恐る話しかけてみると

「あ、いや……なんでもない。」

と、苦笑しだした。

まって、なんなの。気になる。ってゆーか、私だけ名前聞くのってなんか、ずるくない?

「あの、失礼ですけど……。名前……」

「あぁ、俺は柊薫(ヒイラギカオル)。」

柊……薫……?

なんか、きいたこと、あるような、ないような。

まぁ、いいや。とりあえず、帰ろう。

「柊…さん。よろしくお願いします。……なら、私はこれで。」

「うん、よろしく。じゃあね」

「は、はい。また。」

なんだか、よくわかんない人だったなぁ。

そんなことを思いながら、ぼちぼち家に帰っていった。