ぴーんぽーん。

私はその音を聞き、駆け出す。

私はドアを開ける。

そこには颯磨くんがいて、私服姿はやっぱりかっこいい。

と見とれてしまう自分がいる。

「おはよう」

「うん、おはよう」

「私服やっぱりかわいい」

「そんなことないよ、颯磨くんの方がかっこいい」

と会話が次々に弾む。

1日中話していても飽きないだろう。

荷物をとろうとし、私が振り返ると颯磨くんは私を抱きしめ、キスをした。

ファーストキス…。

自分でも顔が熱くなっているのを感じた。

リビングから顔を覗かせニヤニヤするお母さん。

はっと目が覚める。

私、お母さんの目の前でキスしちゃったよ。

見られたのが恥ずかしすぎて急いでドアを開ける。

「いってきまーす」と2人揃って声を出す。