自力で外に出た彼らが見たのはまさに絶望だった。

広がる焼け野原。

くさるほどの死体の山。

そしてもはや原型すらわからなくなっている自分達のふるさと。


彼らは何を思っただろう。


それは

《悲しみ》と《怒り》だったといわれている。


彼らは閉じ込められていたが出ようと思えば出れたんだ。

なぜなら力があるから。


でもそうしなかったのはなぜか。

……無駄な争いを避けるためだった。

そう彼らが望んだのは『平和な世界』

ただそれだけだった。


どれくらいの時間がたっただろうか。

彼らは戦争の勝者に捕らえられ、利用されるようになった。

彼らの怒りは増すばかり。