ギリッっと舌を噛むような音が響く。


「あいつが銀河……」


たった今この村を出ていった三人の内の一人の男をあたしはにらみつける。


《そうです、すべてはあの男が悪いのです。》


あたしについている式神がそうしゃべりだす。


「黙れ。それより本当にあいつがあたしの国をやったんだろーな。」


あたしはこの式神にしか会ったことがない。
つまりこいつの本体となる主は全く知らない。

本当に信用できるのか分からないってことだ。