今日からお嬢様の執事でございます。













外に出ると、ヒンヤリとした空気があたしを襲う。
目の前には、夏乃の家族がいた。
お辞儀をすると、向こうもお辞儀をした。



「…由莉愛、行くとこあるの?」

「…なんとかする」

「なんとかって…お父さん、家で暮らせないかな?」



夏乃は必死でお父さんを説得する。
あたしのことは気にしなくていいのに…



「…よし、由莉愛ちゃん!家においで!由莉愛ちゃんとは付き合いが長いし、夏乃がお世話になってるからな!」

「でも…」

「由莉愛!困ったときはお互い様、でしょ?」

「夏乃…」

「…それじゃあ、決まりだな!」

「…ありがとうございます。よろしくお願いします」



あたしは深くお辞儀した。
感謝しても仕切れない思いでいっぱいだった。
でも、あたしはこのままずっと夏乃の家族にお世話になるわけにはいかない。
1人で生きていかなきゃ…!


あたしは、荷物を持って夏乃の家に向かう。
あたしの家はこの先どうなっちゃうのかな…?
売らなきゃいけなのかな…?