「…もう一回やり直せ」
「紅茶が不味くなっちゃうでしょ?早くして〜」
「…何回やらせれば気が済むんだよ!?」
「きゃっ!」
「…あっ!」
萊人が投げつけたポットが茉莉香様の足元に…!
「茉莉香様!大丈夫ですか!?」
「平気よ」
「…やっべ!」
「…萊人!」
「申しわけございません!この者はすぐ処分いたしますので…!」
「いいのよ。ケガもしていないし、失敗することはよくあることよ」
「ありがとうございます…」
「それでは、みなさん。ごきげんよう」
そう言って、茉莉香様は部屋を去って行った。
「もう、なんてことしてくれるのよ!」
「お前、愛姫様に恥をかかせやがって…!」
「…すみません」
「…そこのあなた!」
「…あたし!?」
突然指を指され、驚く。
なんであたしが…?
「そうよ!元はと言えばあなたのせいよ!」
「えっ!?」
「あなたがこの男を連れて来たんでしょ!?」
「えぇ!?違うよ!あたしは別に…!」
「こいつは関係ねぇよ!俺が勝手に来たんだよ!」
「だとしても、あなたが澪人様を執事にしていることも許せないのよ!」
またそこですかー!?
どんだけみんな黒宮のファンなの!?
恐るべし、黒宮…!

