あたしと黒宮は人がいない部屋に移った。
他の人に聞かれたら困るから。
「…実は、由莉愛様以外にも東条グループの後継者候補がいらっしゃいます」
「…えぇ!?どういうことなの!?」
「…申しわけございません。もっと早くにお話しするべきでした。」
「…まさか、その人って」
「…東条 茉莉香様です。茉莉香様は修次様の息子雄次様の娘です」
「息子って…あたしのお父さん以外にもいたんだ」
「…はい。雄次様は竜次様の弟です。ですが、雄次様は茉莉香様が幼い時に病で亡くなられています」
「え…そうなの?」
「はい。ですから、お2人の中から東条グループの後継者に相応しい方を決めるのです」
「…じゃあ、茉莉香様はあなしの従姉妹になるんだ…」
「そうなりますね」
「…どんな人なの?茉莉香様って」
「それは…直接お会いになった方がよろしいかと…」
…なんで?
なんで、茉莉香様の話をすると目を反らすの?
あたしは、胸がチクッと痛んだ。
「…さっきからなんなの?茉莉香様とあんたって何か関係あるの?」
「それは…」
「もういい」
「…由莉愛様!」
あたしは部屋を飛び出した。
…なんなの、あいつ!
あたしの執事だとか言っといて、隠し事してんじゃないわよ!
茉莉香様がいいならそっちに行けばいいでしょ!?

