今日からお嬢様の執事でございます。













し・か・も!
お嬢様はぜーんぶ、執事任せ!

授業の時だって、教科書をめくるときは執事がやる。
ペンを落としたときだって、執事が拾う。

外に出れば、お嬢様が座るベンチには布を敷く。
階段を上るときは執事が手を差し伸べる。

…執事に頼るなー!



「由莉愛様、移動ですので参りましょう」

「…うん」



少し離れた棟に移動。
…この学校は敷地が広すぎなのよ!
すると、風が吹き始めた。



「…きゃあ!髪が…」

「お嬢様、お直しいたします」



周りの執事たちはポケットから櫛を取り出す。
そして、お嬢様たちの髪を整える。
…自分でやんなさいよ!
すると、また風が吹いた。


「…うっ」

「由莉愛様、髪をお直しいたします」

「…えっ!?」


執事の方を見ると、櫛を持って待っていた。
…いや、あたしは平気だし!
ってか、結んでるから!


「いいから、しまって!」

「しかし…」

「あたしは気にしないから!」



…はぁ、疲れる。
あり得ないから!!