そして、いよいよ教室へ。
あたしのクラスメイトは優しい人でありますように…
って言っても、相手はお嬢様。
話は合わないと思うけどね。



ガチャッ!


あいつが扉を開けて、あたしは中へと入る。
みんなからの視線を感じた。

すると、誰かがあたしに近づいてきた。


「ごきげんよう」

「ごきげんよう…?」

「全く、挨拶も出来ないの?教育がなってないわね」



カッチーン!
なんなのよ、この女!
ムカつくー!

教室からは笑い声が聞こえる。


「挨拶ぐらいできるわよ!」

「ふん。…それになんなの、その格好」

「…え?」



あたしは自分の格好を見る。
…あっ、いつものノリで前の学校の制服着て来ちゃった。



「失礼」

「…えっ!?」


いきなり、あいつが胸ポケットから黒い布を取り出して、あたしを隠した。
…なんなの、これ?
…と、思ったら、パッと布を取る。



「「「おぉ!!」」」


教室のみんなが驚きの声。
…え?何が?


「…えぇ!?」


なんと、あの一瞬であたしの格好が早変わり!
前の学校の制服からこの学校の制服に!
この学校の制服は、可愛い。
短くて、フリフリのレース付き赤いスカート。
白の縁取りがある紺のブレザー。
…あれ?リボンがない。