「お願いだから、帰って!」
「由莉愛様は東条グループのお方です。夜道をお一人で歩くなんてあまりに危険過ぎます!」
「あたしなんか狙う人いないから!」
あたしは、自分の家に来ていた。
…行きたくなったから。
ここに来れば、お父さんとお母さんに会える気がしたから…
もう一度、あたしを抱き締めてよ…
あたしは、家に入ろうとした。
その時、突然腕を掴まれた。
「ちょっと…!?」
そして、あたしを引っ張って家から離れようとした。
…もう、何すんの!?
そう思った瞬間…!
ドッカーン!
「きゃあ!」
この人が守ってくれたから無事だったけど、大変なことが起きてしまった。
「家が…」
あたしの家が、燃えていた。
…どうしてこんなことに。
お祖父ちゃんの仕業じゃないよね!?
あたしを後継者にするために…

