あの日の教室、1人の少女、机と椅子と黒板と。~5人の少女の物語。~

「いや……、

あの……。」

気がつけば、教室の空気は緩んでいた。

空いていた席に人がどんどん戻っていく。

あの子に声を掛ける子までいた。

「深雪っ、

物理室掃除行こっ!」

涙を拭いながら頷いた。

深雪ね、わかった。

でと。

「真結乃だっけ?

どういうことなの、これ」

「稲村があの子と付き合うといじめるとか言ってて、

まだそれだけならいい方だった。

でも、それがどんどんエスカレートして、

授業中以外に近づいたらいじめるとか、

すれ違って体のすれ違った側を払わなきゃいじめるとかうるさすぎるの。

どうにかしてほしいけど、

教師に言う度胸ある子もいなくて」