鼓動が速くなる。どきどきし過ぎて、胸が壊れそう。



「あと…30分だけ…。一緒にいたい。」



耳元で甘く痺れるように私の脳を刺激する。

そんな風に言われたら、答えはひとつしかなくなるじゃん…。



「…うん。大丈夫だよ。ここにいる。」




その言葉に安心したのか、腕の力が弱まって、やっと橋本くんの顔を見ることができた。




「ふふっ、真っ赤。」



「…っ、仕方…ないでしょ。

こんなバカみたいなわがまま、彼女に言っちゃうなんて…情けなさすぎ。」



自分の顔を手で覆うけど、隠しきれてない。
そんな橋本くんが、すごく愛しい。




「情けなくないよ。橋本くんのわがままを聞けるのは私(彼女)の特権でしょ?」




そう言って、橋本くんの頰に手を触れた。……やっぱりまだ熱高いなぁ。



「橋本くん、ベッドに行こう?寝てないとやっぱり…」



「久保田」