恋するキオク



圭吾は私の気持ちを受け入れてくれたけど、圭吾はそれで良かったのかな。

悩んでたのは、私に想われると困ることがあるからじゃないのかなって。



だって圭吾には、
茜さんだっているし…



「いいよ、全部取れた」


「あ、ありがとう…」



私は髪飾りをまとめると、それを衣装と一緒に紙袋に詰めた。

圭吾はそんな私を、じっとその場で待ってる。



なんか…緊張するから本当は先に行っててほしいんだけど。

ドキドキし過ぎて、うまく片付けられないよ。



「……もうしばらく、ここにいる?」



えっ



圭吾はそう言うと、すぐ隣にあった机に腰掛けて、少し高い位置から私を見下ろした。



「な、なんで!」


「なんでって。言っとくけどこの先二人でいる時間なんて、そう簡単には作れないんだからな」


「そ…」



それはそうかもしれないけど。

なんだか…
なんていうか…

それってちょっと、付き合ってるっぽいから。



「昨日も言ったけど、しばらくは絶対オレと話してる姿を省吾に見せるなよ。他の奴らの前でも、必要以上にオレに接するのはやめろ」


「うん…」



そう、そう約束したんだよね。

だから私は、みんなの前で圭吾と並べたあの景色を、しっかりと頭に焼きつけたんだ。



でも、やっぱりこれじゃ圭吾にまで迷惑がかかるんじゃないかって、私はずっとそれが不安で。



「ねぇ、圭吾はこれでいいの?
私が圭吾を好きなせいで、きっと省吾とも今より仲が悪くなるよ?」


「はぁ?お前どう解釈してるわけ」


「え…ど、どうって」