「水野結彩」 校長が、私の名前を読み上げた。 「…はい」 なんてめんどくさいんだろう。 入学式と言うものは。 校長の話は長いし、堅苦しくて 周りにはたくさんの親や、親せきや 地域の老人や。 本当に息が詰まる。 私は、これから始まる 高校生活に、特別心を躍らせることもなく とりあえず、めんどくさい入学式をやり過ごした。