よし、誰もいない・・・と安堵をしたその時


「ぶはっwwww」


背後から吹き出す声が・・・

ぎぎぎぎ・・・と音が鳴るほどスローで後ろを振り向くと、そこには赤髪の少年が口元を押さえ笑いをこらえているではないか。


「〜〜〜・・・ッ///////」

「ほぎょゎwwほぎょゎってwwww
ほwwwwぎょwwwwゎwwww」

「ぅ、うううううううううるせぇッ出ちまったもんはしょーがねぇだろ!!!つか笑い過ぎだぞ修治!!!」


腹を抱えて笑っているのは同じクラスで大親友の獄寺 修治。
普段はポーカーフェイスで何を考えているのか分らない男だが、真守の良き友だ。

ただーーー


(こんなに笑ってる修治初めて見たッ)


理由が真守のおかしな悲鳴にツボったということが気に食わなかったが、物珍しいものが見れたならよしとしよう。
いつまでも笑ってるのは放っておく。


「あ!つかさ、今日数学の小テストがあったよな?」


話題を切り替えようと今日の予定を聞くと修治は笑うのを止め、あぁと頷く。


「勉強したのか?」

「いやまったく!!(キッパリ」


テへペロ♡と舌を出し軽く頭を小突く。


「また補習だな・・・」

「いやいや修治君よ、受ける前から補習だなんて言わないでおくれ」


自身気味に言う真守に まさか!と切れ長の目を見開いた。


「おう!カンニングペーパーはバッチリだ!!ドヤ( ・`,_ゝ・´)b」


やってやるぜぇ!!と意気込む真守の親指をあられもない方向へ折り曲げた修治であった。





この後カンニング行為をしていることに気づかれた真守が、ベランダに吊るされるのは後4時間後の話だ。