ご飯も食べ終わり、俺は1人で自分の部屋に戻った。
新しく用意された自分のベッドに倒れこみ、天井を見上げる。
ここが今日から、俺の部屋になるんだな。
今更なことを思いながら、なんとなくケータイを開き画像フォルダに残ったたくさんの写真を見返していく。
ダチと撮った写真、彼女と撮った写真。
それがほとんどだった。
でも、フォルダの最後のほうに数枚家族写真が残っていた。
小さい頃、旅行に行ったときの写真。
家で俺の誕生日パーティーをしたときの写真。
それと・・・。
中学校の入学式で撮った、父さんと2人の写真。
「・・・はぁ」
ため息を吐いてケータイを閉じ、目も閉じた。
脳裏に、父さんの顔が浮かぶ。
・・・俺と父さんが最後に話したときの顔だ。
「本当に、すまない・・・」
申し訳無さそうに謝ってくる父さんに、どうしようもなく腹が立つ。
「謝るくらいなら再婚なんて・・・すんなよ」
「お前のためを思ったんだ。お前の将来のためにも・・・」
「お前のためって言いながら、本当は自分のためなんじゃねーの」
「慧・・・そうじゃない・・・」
「俺のためを思うなら・・・母さんと、もう一回・・・」
「もう母さんとは無理なんだ」
「・・・会うくらい、してみろよ」
最後にそう言い残して、俺は父さんの家を出て行ったんだ。

