新しく通うことになった学校は、前通っていたところよりずっと綺麗だった。
クラスメイトも気さくな人ばかりで、俺はすぐに新しいクラスに馴染むことが出来た。
授業はまだイマイチ分からなかったけど、これから頑張ればどうにかなるだろう。
「ふぅ・・・」
色々あって忙しい一日だった。
放課後になると俺はすぐに学校を出て、□×駅に向かう。
姉ちゃんと、待ち合わせの約束をしているからだ。
学校で待ち合わせればいい話だけど、朝の姉ちゃんの反応がおもしろかったからあえて別の場所で待つと母さんに電話したのだ。
人通りの多い□×駅。
俺は改札の近くの壁にもたれかかって、姉ちゃんを待った。
しばらくすると、息を切らしながら姉ちゃんが駆けてきた。
辺りをキョロキョロ見渡して、俺のことを探している。
「気づくか・・・?」
俺はおもしろくて姉ちゃんを呼ばずに、ケータイをいじり始めた。
「・・・あ、の」
ケータイをいじっていると、姉ちゃんがおずおずと話しかけてきた。
「・・・あぁ」
「え、っと朝は・・・すみませんでした」
まーだ分かってないんだ。
姉ちゃん、俺の顔忘れすぎだろ。
思わず笑いがこみ上げる。
もう我慢できなくて、俺は姉ちゃんに笑いながら言った。
「・・・俺、慧ですよ?お姉さん」

