「絢美~もう出た~?」
お母さんの声がリビングから聞こえる。
「出たよ~」
そう返事して、タオルで濡れた体を拭く。
・・・早く着替えて慧のところに行ってあげよう。
充分1人になる時間があったと思うし、1人になった後は誰かにそばに寄り添ってもらえた方が嬉しいはず。
タオルで全身を拭き終わり、下着を着けはじめた。
・・・と、いきなり前触れもなく開くドア。
───ガラララッ
「うわぁぁ!!!」
叫びながら慌てて体を隠すと、慧が驚いて顔を真っ赤に染めた。
「・・・え、姉ちゃん?!」
「もうバカっ!早く出てって変態!!」
「いてっ、ちょっと、母さん!!!」
私が数回殴ると慧は痛いと言いながら出て行った。
うわぁぁぁ最悪ー!!!
慧に・・・弟に、下着姿を見られるなんて・・・。
恥ずかしすぎて死にたい・・・。
しばらく呆然としたあと、ゆっくりパジャマを着る。
お風呂場から出るとリビングでお母さんが大笑いしていた。
他人事だと思って!もう!!
私と慧が顔を真っ赤にするのを見て、ますます可笑しそうに笑っている。

