BBB ~ 変人たちの集まり ~ ②


「て、てんめぇー!」


男は、俺を殴ろうと拳を上にあげた。


殴られる…!

今俺が避けると、この子 ( メイド ) にあたってしまう…!


ここは、我慢して殴られるしか…


俺は、目を閉じて歯を食い縛った。

だが、なかなか拳が飛んでこない…


ん?どうしたんだ…?


俺は、恐る恐る目を開けると…


「ダメだよ~、ご主人様~

メイドを殴ろうとするなんて~」


俺の目の前に結城がいて…

水無月が男が俺に殴ろうとした手を掴み…

暁くんが男の首にナイフを突きつけていた。


「ご主人様。

ここにいるメイドに手を出したら、怖いですよ~?」


結城は、そう言って…

怖くて動けなくなった男の腕を掴み…


「じゃあ…

いって ( 逝って ) らしゃいませ、ご主人様♪」


店の出入り口である扉を開けて男の背中を押して店から出した。

店は、ビルの二階にあって…
店から出るときは階段に気を付けなければいけないのだが…

結城は、わざと男の背中を強く押した。


男がその後、どうなったかは知らない。