「まひろくん。『好き』ってどんな気持ちだと思う？」

「なんだよ、都。いきなりそれか！？
んー、好きか…、なんかこう、ギューッて、自分ではよくわからないけどその人のことが気になってしょうがない…みたいな？」


「さすがまひろくん。菜子、わかった？」


「うん、なんとなく。それにしてもまひろくん、詳しいね」

「ま、まぁな！」

そう言うとまひろくんは、一瞬、悲しそうな表情になった。

「菜子、好きな人、いるのか？」

「まだわからないけど、気になる人はいる。」


「そっか。初恋じゃないか？」

「そうだといいけど」


「二人何いい感じになってんの！？わ私忘れてるでしょ！？」

都が怒る。

「忘れてないよ、ほら、次移動教室だよ？一緒に行こう」