ヒューーーーー、とどこからか音がなる。 夜空に大きな打ち上げ花火が上がった。 綺麗だ。 「亜希、…月が綺麗だね」 『え…?月?』 花火の煙で月は見えない。 『えっ?ジローくん…?』 え? 気付くと僕は、泣いていた。 頬を伝う涙。 『ごめんね!ごめん! 本当あたしって…っ!』 焦る亜希。