待ち合わせは駅の噴水前。


着いてみると唖然とする程の人でごった返していた。



よく見ると色とりどりの浴衣や甚平を着たたくさんの人達が

待ち合わせをしたり、たむろしたりしている。

賑やかな雑踏に紛れて祭り囃子が聞こえた。


「…祭り?」


目を丸くしていると声がした。

『本山くんっ!!!』


目線の1m先には、金山さんがいた。


深紅色の浴衣を着て、
綺麗な黒髪を簪でお団子にしている。


気付かなかった。


浴衣を着ると、こうも変わるんだな。