家へ帰るとまっすぐ部屋へ向かう。 ドアを閉めて崩れ落ちる。 暗い部屋。 亜希の笑顔が浮かんで消えた。 ピンポン、と音を立てて鞄の中の携帯が鳴る。 体育座りのまま、片手で鞄を探り携帯を取り出す。 ポップアップを眺めると、渉からだった。 メッセージを開くと一言。 渉 やっちまったか。 何だ? 沈んだ頭で考える。 何? 簡潔に返信する。 既読、とマークが付いたのを確認して、ベッドへ向かう。 もう今日は何もしたくない。 ベッドへ向かい、そのまま突っ伏した。