『ジローくんっっ!!!!

お待たせえ!!!!!』


耳をつんざくような声が響き渡る。


「亜希。おかえり。

相変わらず騒がしいご登場で。」


にこりと笑う。

『先に帰ってていいのに!』

亜希は少しむっとして、青色のリュックを背負い直す。


「亜希に、彼氏ができたらね。

さ、帰ろうか。」


踵を返して歩き出す。


後ろで亜希が叫ぶ。

『ムカーーーー!!!!』