気付くと、金山さんに詰め寄っていた。 息遣いがわかるほど近い。 下駄箱に両手を付き、閉じ込める。 「亜希に何を言ったの。」 金山さんは目を見開き、驚いた顔をしている。 『…私が…本山君を好きで、 手紙を出して、告白したこととか…っ 協力して欲しいって…言ったの。』 僕は無表情で続ける。 「亜希は今どこ?」 『わからない…。』 僕は弾かれたように走り出した。