「…そんな簡単な話じゃないんだよ。」 『本山君の心の中に、 私が入る隙はないの?』 「ない。 ごめんね、金山さん。」 ハッキリとそう告げると、 金山さんは答える。 『笠寺さんは、私に協力してくれるって言ったよ。 笠寺さんの心の中に、本山君はいないんだよ?』 その瞬間。 時が止まる。