「亜希、」

追いかけようとした時、声が僕を呼び止めた。

『本山君!

ここ問題、見て欲しいんだけど!』


その手には英字が細かく書き込まれたノートを広げている。



「あ、うん…。」

もう一度、亜希の走り去った方を見たが、もう姿は見えない。