『ほしくん、おはよう!』
亜希が笑う。

「亜希、無視していい。」


『なんだよ、冷たいなジローちゃん。』
と言いながら抱きついてくる。


と同時に、キャー!とどこからともなく黄色い声。

渉はモテる。



玄関でいつものやりとりをしながら
下駄箱を開けると、

上履きの上に封筒が乗っかっている。


封筒には、鳥がブルーのリボンをくわえた、可愛らしいイラストが描かれている。

封筒を手に取り、名前を確認した。