蝉時雨が止む。 その瞬間、誰かの声が脳裏に響いた。 “『今なら向き合えるんじゃないかって。』” 流れ行く日々の中で、色んな物が姿形を変えて行く。 不思議そうな彼女の頬に優しく手を当てた。 「亜希、よく聞いて。 僕は絶対に亜希のそばにいる。 約束する。 何があっても、 亜希だけを愛し続けます。」