一方で、私は彼が苦手だった。 何でも出来る彼をサイボーグみたいだ、とよく思っていた。 それに、優しくて人当たりは良いが 本音が見えなくて、踏み込ませない圧を感じていた。 けれど、 亜希が特別なんだって事は、 私から見ても一目瞭然だった。 いや、私だけでなく皆がわかっていることだった。