かつて、亜希の家族だった人達の話。



父親は多忙で家庭を顧みず、家を空けることが多く、

母親と父親の仲は冷め切っていたようだ。


外で新たに恋人を作り、父親は蒸発した。


まだ立つことも出来ない妹は癪が酷く、
育児に追われ、追い詰められた母親は心を病み、

いつしか父親を激しく憎むようになる。



その矛先は、父親に似た亜希に向く。


亜希は酷い虐待を受けていた。


不登校が続き、前から虐待を疑っていた児童相談所からの通報で、
亜希は、保護された。