プチッ 音を立てて、シャープペンシルの芯が折れた。 有名な歌手が歌う 曲の題名が思い出せない。 「大田和正の…… ラブ…」 『ラブストーリー!!!!!!!』 中弛みした昼下がりの空の下に、 乙女の切実な夢が響き渡る。 「あ、そうか。」 クロスワードのマスの中にストーリー、と走り書きする。