叶う。 Chapter3





「だが、ここは俺の家だ。だからお前を住まわせるにはいくつか条件がある。」


私は月島省吾の綺麗な栗色の瞳をじっと見つめた。

まさかとは思うけれど、家賃を身体で払えなんて言い出すんじゃないかと一抹の不安が頭を過ぎる。


だけれど月島省吾の出した条件は予想外な条件だった。



「まず、お前はこの家に居る限り俺の娘である。だからどこへ連れて行っても恥ずかしくないようにいつも外見は綺麗にしておけ、外見を磨くのに金がかかる分は構わない。それとピアノは続けろ。先生は俺が新しく探す。家の中は自由に動き回ってもいいが、地下室だけには絶対に近づくな。場所は後で教える。」


月島省吾はそう言って、葉巻に火をつけた。

また白い煙がもくもくと辺りを漂い始めた。



「それと門限は8時だ。それ以降の外出、帰宅は禁止だ。どんな事情があれ門限を過ぎたら追い出すぞ。それと学校はきちんと通うこと。何か必要な物がある時は俺に直接言えば用意する。」


月島省吾はそう言って葉巻を咥えてそれを蒸かした。

私は今言われたことをしっかりと頭に叩き込んだ。
要はいつも綺麗にしている事と、ピアノを続けること、それに門限が8時だ。

必要な物は、今のところ無いけれど何かあったらお願いしなきゃいけないのがすごく言い難いけれど、それは仕方ない。

我侭を言える立場でないことは重々承知の上だ。



「あと、大事な事がもう一つだ。」