中身が多すぎて整理に意外と時間がかかってしまった。
その時、携帯がちらりと視界に映った。
時刻を確認するともう待ち合わせの時間の15分前だった事に気がついた。
このままじゃ絶対に遅刻するし、待ち合わせに来ない私を心配した和也が何をしでかすか分かったもんじゃない。
私は慌てて携帯を引っ張り出すと和也に電話を掛けた。
電話は直ぐに繋がった。
「もしもし?」
“もしもし?おはよう”
「おはよう、ごめん寝坊しちゃったの。」
本当は寝坊じゃないけれど、そう言った方が事を荒立てないだろうと思った。
“え?そうなの?大丈夫?具合悪いとかじゃないの?”
優しく私にそう問いかける和也に、嘘を吐いたことに申し訳なさでいっぱいだった。
「ううん、多分ちょっと疲れてるだけだよ。今から行くからひょっとしたら20分くらい遅れちゃうかも。」
“・・・分かった。大丈夫なの本当に?”
一瞬の間が少し気になったけれど、そんな事を気にしている場合でもない。
「うん、大丈夫。ごめんね、直ぐに出るから。」
“りょーかい、また何かあったら電話入れて。”
「うん、本当にごめんね。」
何だか申し訳なさでいっぱいだったけれど、私はそのまま電話を切った。
そして慌てて鞄を持つと、何か見られてはいけない物が出しっぱなしになってないか部屋を軽く確認した。

